年末年始や旅先で立ち寄ることもある神社ですが、参拝のマナーをご存じでしょうか。
最近では、インバウンドの外国人や、復縁や縁結びのパワースポットとして神社が注目の的にもなりつつあります。
この記事では、正しい参拝の仕方をお伝えし、読者の皆さんがその通りに実行いただくことで、復縁や縁結び、金運といったご利益が高まる方法をお伝えします。
また、参拝方法のタブーも解説しますので、この記事を読み終わったあとで神社に対する理解が一層深まるはずです。
神聖な場所だけに、ぜひマナーを守り、より一層の運気を上げてください。
神社の正しいお参りの仕方一覧
- 復縁のご利益を高めるには午前中の参拝が良い
- 服装は正装を心掛け、水で清めて神様に対する感謝を伝える
- 神社のお参りのタブーがあるため、神様に失礼のないようにふるまう
神社の正しいお参りの仕方を一覧で確認する
まずは、神社の正しいお参りの仕方を一覧で確認していきましょう。
参拝前のマナー
参拝前は、フォーマルな格好で午前中にいくことがご利益を享受できる秘訣です。
参拝中のマナー
参拝中は、神様に敬意をもって失礼の内容なふるまいを意識しましょう。
項目 | 内容 | 解説 |
---|---|---|
鳥居 | 鳥居や門は正面から入る | 詳細 |
参道 | 参道の真ん中を避けて遠い方の足から踏み出す | 詳細 |
お清め | 手水舎で水に触れる | 詳細 |
お賽銭 | お賽銭を納めるときの順番を守る | 詳細 |
本殿のお参り | 再拝・二拍手・一拝の作法を守る | 詳細 |
ご挨拶 | 自分の住所、氏名、年齢を告げる | 詳細 |
参拝後のマナー
参拝後は、ご利益をさらに高められるように、おみくじを結んだり、絵馬を奉納するようにしましょう。
神社のお参りの仕方
それぞれを詳しく解説していきます。
午前中に参拝する
神社への参拝は、良い運気を吸収する時間が良いため、午前中でがおすすめです。
できれば、早朝から午後2時までにお参りするようにしましょう。この時間帯を「陽」の時間といい、運気が高まります。
どうしても陽の時間に参拝できない場合は、午後4時までには鳥居や門をくぐってください。それ以降は「陰」の気が強くなり、運気を吸収しづらくなります。
ただし、神社の祭事や大晦日といったライトアップされている時は、気が動いているため、午後4時以降に訪れても問題はありません。
装いをフォーマルにする
服装は、女性であればスーツやブラウスなど、神聖な場にふさわしいものを身に付けてください。
男性の場合は、背広、ネクタイをおすすめします。
祭主様や神職が装束を着用して奉仕する場であるため、礼節を重んじる気持ちが重要です。
正装が難しい場合は、Tシャツや短パン、サンダルを避けて、綺麗に洗濯された不敬とならない格好で参拝しましょう。
鳥居や門は正面からくぐる
鳥居や門は神様の家の玄関です。神域と人間が住む俗界をわける境界と考えられており、神聖なものとして捉えられています。
まずは、当日にご利益をあずかることへの感謝の気持ちで、一礼しましょう。
お辞儀をしない方も見受けられますが、しっかりと気持ちを伝えてましょう。
この際に、鳥居や門の左右どちらかに立ってください。真ん中は神様の通り道といわれます。
そして、ゆっくりと正面から敷地に入るようにしてください。
参道の真ん中を避けて遠い方の足から踏み出す
正しい鳥居のくぐり方は、参道に足を踏み出す時に、真ん中から遠い方の足から踏み出すことです。
正しいマナーは「進左退右」といわれ、鳥居の左に立ち、左足から進み右足から退くのが正しいとされます。
参道の真ん中にお尻を向けてはならず、一歩目に出した足で参道の中央を踏まないようにします。
これは、参道の中心のことを正中(せいちゅう)といい、ご神前の延長線として敬意を払うべき対象とされているためです。
二歩目以降は、普通に歩いて問題ありません。
手水舎で水に触れる
お参りの前には、必ず手水舎(てみずや)で水に触れましょう。水には聖なる力があり、手水(てみず)というものが心と身体を浄化する作法とされています。
流れは次の通りです。
- 右手に柄杓(ひしゃく)を持って左手を清める
- 左手に柄杓を持ち替えて右手を清める
- 右手に柄杓を持ち替える
- 左手で水をすくい口をすすぐ
- 口をすすいだ左手をもう1度清める
- 柄杓をすすぐ
- 柄杓を戻す
口をすすぐときは、柄杓に口をつけてはいけませんのでご注意ください。
もともと手水は、川や海の水の浄化力によって、心と体の穢れを取りさる「禊(みそぎ)」という儀礼が簡略化されたものです。
水によって清めるという作法は、海に囲まれ、川や湖沼が豊富な日本の古来より根付いた生活習慣です。
参拝時には、まずは手水舎に立ち寄ってから、復縁や縁むすびの神様にご縁を祈るようにしてください。
お賽銭を納めるときの順番を守る
神社仏閣の拝殿でのお参りをはじめる際に、まずはお賽銭箱の上にある鈴を鳴らして気持ちを整えましょう。鈴には、参拝者をはらい清めるという意味があります。
鈴がない場合は、鳴らす必要はありません。
その後に、お賽銭を丁寧に箱に投げ入れます。強く投げ入れないようにしてください。
気持ちを込めて、ゆっくりと行うようにしましょう。
再拝・二拍手・一拝の作法を守る
ご神前に進むと、次は拝殿でのお参りです。神社の多くでは一般的、「再拝・二拍手・一拝」というお参りの作法がとられています。
ここでは、一般的な作法に加えて、神職による正式な手順をご説明していきます。
具体的な手順は以下のとおりです。
- 15度のお辞儀をする
- 3歩進む
- 45度のお辞儀をする(深揖:しんゆう)
- 90度で二拝する
- 二拍手する
- 90度で一拝する
- 45度のお辞儀をする
- 3歩下がる
- 15度のお辞儀をする
15度のお辞儀は小揖(しょうゆう)、45度のお辞儀は深揖(しんゆう)といわれます。
神社によっては「一拝のみ」や、「二礼四拍手一礼」※といったように拍手の回数も異なる場合があります。
※出雲大社は一般とは異なっていますが、「再拝・二拍手・一拝」でお参りしていただいても問題はありません。
自分の住所、氏名、年齢を告げる
拝殿でのお参りするときは、まずは次のお伝えから始めてください。
- 住所
- 氏名
- 年齢
しっかりと、感謝の言葉を伝えてから願い事をしましょう。
願いごとは具体的で、かつ願いが叶った後にどうなるかをきちんと考えることが大事です。
1度にお願いできる願いごとは、3つまで。独りよがりな願いごとは避けましょう。
御神水を飲む
神社によっては、飲料可能な御神水といわれる湧き水があります。
特に有名なのは、水の大神様である「高龗神」が祀られる京都の「貴布禰総本宮 貴船神社」の御神水です。
汲み置きして1年経過しても変質しないとも言われ、石灰岩から溶け出したカルシウムが多分に含まれています。
浄化の効果が得られますので、縁結びや復縁を望む方にとっては非常にご利益を感じられるでしょう。
御神水を持ち帰り、後日飲むことも可能です。
おみくじを引く
お参りのあとは、おみくじを引いてみてください。
おみくじは、神様からの言霊を反映し、いまの自分の状況に対する教えです。
参拝者が運勢を占うために鎌倉時代から引かれている歴史ある由緒正しい文化です。
恋愛や復縁、金運、商売繁盛などの願いを込めて、運気を好転させるきっかけにしてみましょう。
実は、引いたおみくじの運勢によって、結うかどうかの決まりはありません。
気に入った言葉や運勢があれば持ち帰り、日々の行動をイメージしましょう。
絵馬を書く
おみくじとあわせて、絵馬を書くこともご利益が高まる1つの方法です。絵馬は、自分の願いを書くことで物事が実現に近づく力が強まります。
記す内容は、願いごと、名前、住所、年齢で問題ありません。
ただし、記入した面は人に見えないように掛けるようにし、人が書いた絵馬を見るのは良くないとされているため、気を付けましょう。
神社お参りの仕方のタブー
ここでは、神社へのお参りの仕方のタブーを解説します。これまで、正しい作法を解説してきましたが、タブーといわれる作法は次の通りです。
気枯れ(けがれ)の状態で行くこと
神社は神聖な場所であり、訪れる際は心身ともに清らかな状態であることが大事です。
特に気枯れ(けがれ)と呼ばれる心身の疲れやストレスを抱えた状態は、神様に対して無礼とされます。
訪問前には深呼吸をしたり、心を落ち着ける時間を取り、精神的にリフレッシュしてから参拝してみましょう。
正装せずにいくこと
参拝の仕方の「装いをフォーマルにする」でもお伝えした通り、神社は格式高い場所であるため、正装で訪れることが望ましいです。
カジュアルな服装や不適切な格好での参拝は、神様への敬意を欠く行為とされます。
特に、帽子や派手な格好、肌の露出しすぎた服装は避けましょう。
清潔で端正な服装を心がけ、神聖な場にふさわしい服装を意識してみてください
お辞儀をせずに鳥居をくぐること
鳥居は神聖な場所への入り口であり、その前では必ずお辞儀をして敬意を表すことがマナーです。
お辞儀をせずに鳥居をくぐる行為は、神様への無礼とされるため避けましょう。
鳥居の前で一礼を行い、清らかな心で神社内に足を踏み入れることが重要です。
鳥居のくぐり方は「鳥居や門は正面からくぐる」でも説明しています。
参道の真ん中(正中)を歩くこと
参拝者が参道の真ん中(正中)を歩くことは神様への敬意を欠く行為とされています。参道の真ん中が神様の通る道とされているためです。
参道の端を歩き、正中を避けて進むことがマナーです。
神様への敬意を表し、神聖な場にふさわしい行動を取るように心掛けましょう。
参道の歩き方はは「参道の真ん中を避けて遠い方の足から踏み出す」でも説明しています。
お賽銭を投げ入れること
お賽銭は感謝の気持ちを表す行為であるため、乱暴に騒がしい音を立ててお賽銭を投げることは、敬意を欠いている見なされます。
静かに心を込めてお賽銭箱に入れてみてください。神様への感謝や祈りの気持ちが伝わるはずです。
詳しくは、「お賽銭を納めるときの順番を守る」でも解説しています。
動物を連れていくこと
神社に動物を連れて参拝することは避けるようにしてください。
家族の一員である愛犬や猫を連れていきたいと考える飼い主さんも多いと考えられます。
しかし、多くの神社は神聖な場所として、動物の立ち入りが禁止されていることもあります。
昔では、動物は穢れ(けがれ)の対象とされていたことが由来です。
したがって、動物を連れて行くことは、神様に対して無礼とされるだけでなく、他の参拝者にも迷惑をかける可能性があります。
ペットは自宅に残し、清らかな心で参拝しましょう。
生ものを持ち込むこと
神社への参拝時には、生ものを持ち込むことは避けましょう。
神社は殺生がご法度で、生ものは腐りやすく、肉や魚を持ち込むことは、失礼にあたります。
お供え物としても、日持ちするものや清潔で長く神前に置いておけるものを選ぶのが一般的です。
神聖な場を汚さないよう心がけましょう。
短時間で済ませてしまうこと
参拝を急いで短時間で済ませず、2時間を目安にのんびりと境内を散歩してみてください。
神聖な場所で、その土地の食べ物やお水を飲食することで、さらにご利益を得ることが出来ると言われています。
心を落ち着け、ゆっくりと時間をかけて参拝することが大切です。
神様への感謝や祈りをしっかりと伝えるためにも、焦らず、神聖な空間でのひとときを過ごしてみてください。
神社の正しいお参りの仕方に関するまとめ
ここまで、神社の正しいお参りの仕方について解説してきましたが、いかがでしたか。
タブーを避けて、神聖な場に沿ったお参りの仕方を実践することで、読者の皆さんも、復縁や縁結び、金運といったご利益がさらに得られるでしょう。
もちろん、形式にとらわれずに、気持ちを込めてお参りするのが最も大事なことです。
神様を敬い、感謝の心を伝えることで、きっと抱えていた悩みや不安は解消されると信じています。
神社の正しいお参りの仕方一覧
よくある質問
編集部には、神社でのお参りの仕方に関する質問が多く寄せられます。
ここでは、本記事の取り上げてきた解説以外の質問に焦点を当て、それぞれの解説していきます。
Q1.神社にいくときは何円がいいですか?
神社に参拝するときは、お賽銭として、以下のお金を1枚づつ組み合わせることが良いとされています。
神様に願いも通じやすいでしょう。
- 白い小銭(1円、100円、500円)
- 黒い小銭(10円)
- 穴開きの小銭(5円、50円)
ただし、他の人からお賽銭を借りるのはタブーです。
手持ちの小銭がない場合は、お賽銭を入れずにお参りしても問題はありません。
具体的な賽銭の投げ方は本記事の「お賽銭を納めるときの順番を守る」でも解説しています。ご覧ください。
Q2.神社でお願いしてはいけないことは何ですか?
神社でお願いしてはいけないことは、ありません。しかし、神社への参拝を目的とせず、「ついで」の参拝は効果が薄いとされます。
参拝のために、フォーマルな服装をして、心を整える気持ちで願いごとをしましょう。
Q3.神社の鳥居をくぐって帰るときはどうすればいいですか?
神社をでるときは、敷地に入ったときと同様に、一礼をしてください。
具体的な手順は以下のとおりです。
- 真ん中を避けて鳥居をくぐる
- 神社の本殿の方向に身体を向ける
- 一礼する
- 帰る方向に身体を向ける
一礼は、鳥居をくぐってからおこなってください。また、一礼の確度は15度とされていますので、参考にしてみてください。